歯磨きはしているけれど、年齢を重ねるごとに口臭が強くなっていると感じませんか?
この記事では年齢と口臭の関係や、男性と女性での口臭の違いについて解説していきます。
口臭ケアを始めようと思っている方の参考になれば嬉しいです。
年齢を重ねると口臭が強くなる?
まず前提として、一概には言えませんが口臭に年齢は関係ありません。
若いから口臭がなく、年をとったら口臭が強くなるということもありません。
口臭は基本的には日々の口腔ケアや、歯科医院での定期歯科検診、虫歯の有無や歯周病の有無で発生するかどうか決まります。
しかし、年齢を重ねるにつれて唾液の分泌が少なくなり、口臭が起きやすくなることは一般的に知られている事実です。
硬いものを食べなくなったり、薬を服用しだし副作用で唾液が抑制されたり、お手洗いにいくのを面倒に感じて水分摂取をあまりしなかったりなどをすると、どうしても口内が乾燥して、口臭が発生しやすくなるのです。
基本的な口臭予防は年齢に関係なく
- 口内を乾燥させない
- よく噛んで食べる
- 歯磨きを丁寧に行う
- 水分摂取をこまめにする
です。
多くの方が気になされる口臭は唾液の減少による生理的口臭が多いので、口臭予防として上記を挙げています。
年齢を重ねることで口腔内以外、例えば糖尿病や胃腸の不調などによる口臭を心配される方も多いですが、もし内臓からくるような口臭の場合は、口臭以外にも体調の変化があるはずです。
体調不調は放置せず、気になることがあればかかりつけ医に相談するようにしましょう。
若いころとは臭いの性質が変わっている可能性はある
東京医科歯科大が行った調査によると、20歳~82歳の男女91名の口腔内の空気や唾液に含まれる成分を調べたところ、年齢とともに「イソ吉草酸」や「酢酸」というニオイ物質が増える傾向があることがわかったとしています。
「イソ吉草酸」や「酪酸」は、足の裏やむれた靴下、汗臭さなど、酸っぱいツンとくる匂いです。
普段感じる口臭は揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれるガスが原因とされています。
代表的なのは、硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイドです。
生ごみや腐敗臭、玉ねぎが腐ったような臭いと表される臭いです。
年齢を重ねることで人によっては、上記のVSCにプラスして、酸っぱいような臭いが増えている可能性があるということ。
この原因は、歯周病に関係するのではないかと推測されています。
日本人の国民病「歯周病」
予防歯科の意識が低い日本は、虫歯よりも歯周病で歯を失う人の方が多い国です。
歯周病は40代以降にリスクが上がっていきます。
歯磨き中に血が出る、歯茎が下がってきている気がするという目に見える変化とともに、
口臭が強くなることも歯周病で自覚できる変化です。
「イソ吉草酸」や「酢酸」などを発生させる細菌は、歯周病にも関係します。
Pg菌、プレボテラ属の菌などです。
口内で生きる細菌は、酸素を嫌う嫌気性菌です。なので、歯と歯茎の間の歯周ポケットが格好の住処となります。
年齢を重ねて口臭が変化した気がするというときには、いままで行ってきた歯磨きの仕方や、ケアの方法ではしっかりと口内細菌を減らせていないかもしれません。
口臭を予防する歯磨きの仕方
口臭を予防するには、口内の環境をよくすることです。
基本のケアとなる歯磨きはしっかり丁寧に行いましょう。
正しい歯磨き
- 歯と歯茎の境目(歯周ポケット)を狙って歯ブラシを動かす
- 歯ブラシの毛が広がらない位の力加減にする
- 歯ブラシを動かす幅は小さく小刻みに
- 丁寧に一本一本歯を磨く意識をする
このように正しい歯磨きをするだけでも年齢に関係なく、口臭を抑制することができます。
男女で口臭の出やすさは違う?
口臭は男女で差がでることがあります。
一般的には男性よりも女性の方が口臭が発生しやすいです。
これは年齢とも関わることで、男性がお酒や煙草など外的な要因で口臭が強くなりがちなのに比べて、女性は年齢やライフサイクルによってホルモンバランスが大きく変化していくことが原因で口臭がでやすくなってしまうのです。
成長期、月のホルモンバランスや、妊娠出産、更年期などです。
ホルモンバランスの変化が自律神経にも関与して、唾液の分泌が減ってしまうことがあり口臭が強くなりやすい期間が女性の方が多いです。
生理的な現象なので仕方のないことではありますが、日常的に丁寧な歯磨きや小まめな水分摂取を心がけることで口臭を軽減できるでしょう。
歯磨きの他にも、外出先で使用できる殺菌成分入りのタブレットなどを使用することで、
リフレッシュしながら口内の細菌にアプローチすることもできます。
自分の体調や生活に合う口臭ケアアイテムを見つけることで快適に過ごすことは可能です。
そして、ゆったりと心地よい時間を過ごし、ストレスをため込まないようにしてあげることも大切です。
口臭は放置せず早めのケアをしましょう
口臭は年齢や性別によって発生しやすさが変化するものです。
口臭の変化を感じたら、歯磨きの仕方や頻度、外出先での口腔ケア、口内の乾燥対策などを見直すきっかけにしてみてください。
大切なのは日々のケア。歯磨きを適切にしないで放置してしまったり、ミント菓子でごまかしてしまわず、定期的な歯科検診や毎日の口腔ケアをしっかりと行うことで年齢を重ねても清潔感ある口元を目指せます。